ドライトマトとベーコンのクリームソーススパゲッティ&OMER

カフェカウダ

コンクリート打ちっぱなしの建物に大きなガラス窓。中に入れば一脚一脚異なるアンティークな椅子とテーブルが並ぶ。冷蔵庫には豊富な種類のベルギービールがそろい、ガラス戸棚にはそれぞれの銘柄ごとのグラスが出番を待っている。ここは白山下商店街にあるベルギービールカフェの「カフェカウダ」。

夜9時くらいまで開いていて食事のできる店はそれほど多くない白山下。ここではスパゲッティやオムライスもあって夜でもまともな食事ができるので、不規則な時間で生活している身としては、時折寄るようになったのも当然のこと。なじみのなかったベルギービールも自然と好きになっていた。食事メニューはベルギー由来のものもあれば、オリジナルもある。さまざまな味や香りのベルギービールは主張も強いので、しっかりと味付けしてあるようだ。

食事、ビール以外には、カフェの名のとおりコーヒーやケーキも。特に本日のコーヒーとして、自然農法、有機栽培などの厳選されたものが出されていて、これを楽しみに通っても良いくらいのおいしさなので、本日のコーヒーに注目。それから、結構頻繁にミニコンサートも開催されていたりするのでこちらも注目。小さいながらもカフェカウダは白山下商店街に新たな価値を持ち込んだ多彩なお店なのだ。

紙の米袋

小林園芸

白山で新潟産のコシヒカリを農家から直接買えるのを知っているだろうか。

新潟市にある小林園芸の小林さんは、旧白山通り、白山駅のある薬師坂の下のほうで月に一度、露店を出している。安心して食べられるもの、人を健康にする食べ物をという思いから、無農薬や減農薬の、より自然に近い方法で育てたコシヒカリを販売しているという。新潟名物の笹団子なんかもある。

実は、通りかかるたびに見る看板で露店を出している人がいることは知ってはいたのだが、お目にかかったことがなかった。だから、知らない人、見たことのない人も多いだろう。それでももう7年間も白山で販売しているという。話を聞いている間にも常連さんが買いに来る。しっかりファンを獲得しているようだ。小林さんの思い、これからも広まっていってほしいと思う。

http://www5e.biglobe.ne.jp/~hanataro/

ワンズバーガー

One’s Drive

One’s Driveは白山通りに面しているハンバーガーカフェで、ここのオリジナル、ワンズバーガーは辛すぎないチリソースがおいしいお気に入りのハンバーガーだ。

サイドメニューはテクス・メクスが目立つが、ビールはレーベンブロイやバスペールエールなどヨーロッパ系がメイン。ウイスキーも数多く、パブといっても良さそうな感じ。

おおむね私は、入口側のオープンな席でオールディーズが流れる店内を背中にして気楽な昼ごはんを食べるとか、ちょっと遅くなった夕食をカウンターでビールを飲みながら食べるといった使い方をすることが多い。テーブル席ではカップル、主婦、仕事帰りの人たちが楽しくすごす姿もあって、時間帯を問わず、だれにでも使いやすい雰囲気だ。

最近、新丸ビルにもお店を出してかんばっているので、白山発のハンバーガーを(なるべく白山店を)よろしく。

20140409追記:諸事情から白山のお店を閉めて、新丸ビル店(B1F)だけになった。オーナーは変わらず、もちろん味もオリジナルのまま。

http://www.onesdrive.com/

都営三田線白山駅

都営三田線白山駅

白山に来たことのない人が白山という地名を知っているというのは、おそらく地下鉄の路線図などで見たことがあるからで、それ以外の理由はあまり思いつかない。ニュースで話題に、とか、有名な何かがある、とか、そんな理由は残念ながら聞いたことが無い。なので、いきおい都営三田線の白山駅の重要性は増してくる。

地下鉄だから目立ちはしないが、人の流れは確実に駅を中心にしてできるし、外部の人は駅の名でその地域を呼ぶ。白山駅があるから白山と呼ばれるといってもいいくらいだ。駅の出入口は白山1丁目と5丁目の間、旧白山通り沿いに4ヶ所。出口を中心に商店が連なっていて、駅は名実共に白山の中心部になっている。また、本駒込、向丘の地域にも最寄り駅として利用されている。

浄心寺坂

浄心寺坂

白山下交差点から東、丘の上の中山道へつながる坂がある。

浄心寺坂と呼ばれ、近くに浄心寺があるからついた名だと案内板に書いてある。だが、浄心寺という名の寺はこの坂の途中にも上下にも見当たらない。地図で見ても分からなかったがウェブ上で検索すると出てくるので良く見ると、坂の上、中山道を横切り本郷通りまでまっすぐに、現在道は無いので地図上で延長すると、浄心寺とある。なるほど。

この道は一方通行で、抜け道のようにも使われている。ここの南側には崖のような地形が続くから、昔から使い勝手の良い道として機能していたのだろうか。白山下から見れば上がった先の寺の名で呼ぶのは自然なことかもしれない。

とはいえ、坂下に八百屋於七の墓があるため、別名を於七坂ともいい、そのほうが理解し易い。ちなみに浄心寺のウェブサイトにある地図では浄心寺坂の名は書かれていなかった。

富士見湯

富士見湯

白山には銭湯がある。

銭湯に通うのが当たり前だった時代ははるか遠く、今では銭湯のある地域のほうが珍しい。文京区浴場組合の公式ウェブサイトによると、銭湯は文京区内では10ヶ所しかないようで、白山にはそのうち2軒があり、一つはこの富士見湯だ。

富士見湯のある辺りは町工場が多くて汗を流しに来る人が通うのだろうか、それとも古い家も残る地域だから内風呂があっても銭湯に通う習慣があるのだろうか。理由はどうあれ銭湯があるだけで、昔ながらの生活が今も垣間見られる古き良き地域という印象を受ける。

とはいえいつまでも古き良き時代のままではいられる保証はない。近所にもう一つ銭湯があったが、もう役目を果たしたということなのだろう、数年前にやめてしまった。

やめないで欲しいというのも自分勝手な考えだし、経営者からすればたまたまやめずにいるだけで残そうとしているわけではないよと言われてしまいそうだけど、やっぱりずっと残って欲しいと思うのです。

白山下交差点

白山下交差点

この交差点は白山通りが現在のように白山をまっすぐに突き抜けるように造られて以来(1970年代前半?)、三つの交差点が組み合わさった形になっている。

白山のほぼ中心に位置し、白山1,2,4,5丁目の境が集まるところになる。

地形的にもいくつかの坂道が集まるところで、白山通りもここから巣鴨に向かって、わずかではあるが見て分かるくらいの上り坂になっている。

写真の右が白山通りの春日・水道橋方面、左が同じく千石・巣鴨方面。正面奥に向かうのは旧白山通りで向丘・本駒込に通じている。

新坂(福山坂)

新坂(福山坂)

白山は南北に長い谷とその東西の丘の上に作られた町。

つまり、坂に囲まれている町でもある。

東南の端にあるのが、新坂(福山坂)。写真のSカーブ注意の標識あたりまでが白山で、その先は西片。さらに東京大学の正門付近へと歩いて行ける。

新坂と名づけられた坂は文京区内にいくつもあって、別名を持つ坂もある。丘の上に福山藩の屋敷があったことから、ここは福山坂とも呼ばれている。

丘は丸山と呼ばれていたようで、この辺りの町内会である丸山福山町町会の名に残っている。